これからもずっと君のとなりに。
…さすが凜ちゃんの毒舌効果ってところか。
「……梨那。」
「あ…優斗くん。」
背後から名前を呼ばれて振り返ると、そこには体操服姿の優斗くん。
うん、カッコいい。
優斗くんは何しててもどんな格好してても様になるね。
「頑張ってね、優斗くん!私、ここから応援してるから。」
私はVサインを作って笑ってみせた。
だけど、優斗くんは不満そうに私を見つめている。
「え、えっと…何かダメだった?」
私が不安げ優斗くんを見つめ返すと、優斗くんは黙ったままつかつかと近寄ってきて私の腕を掴む。
「え、ちょっ、優斗くん…?」
一体なんなんだ…
優斗くんは見えやすい体育館真ん中まで来ると立ち止まった。
「…どうせ見るならここで見ろよ。あんな隅より見やすいだろ?ここは梨那の特等席だ。」