これからもずっと君のとなりに。
Story - 6 《仕掛けられた罠》
* 予期せぬ再会
梨那side♬
今日は6月30日。
優斗くんが好きだと自覚してからちょうど一週間。
あの泣いた後から、私は妙にスッキリとした気持ちになった。
優斗くんが好きだという気持ちは、一度認めてしまえば、その想いは消えることはない。
私がこんなに苦しいのは、誰かを好きになってはいけなかったのに、優斗くんを好きになってしまったから。
そして、優斗くんと過ごせる日は、もう残り少なく、自分の想いも伝えることができないから…
だけど、それならあの頃のように、“無”になればいいのだ、と…
表では普通に話すし、笑ったりするけど、実際は何も感じない。
“無感情”
何をしても、何を見ても何も感じない。
心は空っぽ。
でも、それを他の人に悟らせてはいけない。