これからもずっと君のとなりに。
「…ええ。昔、梨那に恭平君の弟の名前は、亮平という名前だと聞いていましたので。顔は知りませんでしたけど、その顔を見れば納得です。恭平君そっくりですから。」
すると、彼は目を見開いて私の顔を凝視してきた。
「…兄貴のことも知ってるの?君、何者?というか、どうして梨那は俺の顔を見て、あんなに怯えていたの?」
彼は私を探るようにはじっと私の顔を見ている。
「…何者か、ですか…。あえて言うなら私の名前は縄倉 茉依で、梨那の幼なじみ兼親友です。」
私は含みのある笑みを見せる。
「…!へぇ、いいね、その回答。でも、残念。兄貴は女嫌いなんだよね。梨那は別として、女に下の名前呼ばせるなんてまずない。」
彼はニヤッとして揚げ足を取ったつもりだろうけど、そんなことくらい知っている。