これからもずっと君のとなりに。
…………………………
『…梨那。俺はいつまででも待つし、どんな梨那も受け止めてみせる。だから、俺の前では我慢するな。』
…………………………
…そうだ。
俺はあの時決めたんだ。
“俺の全てでお前を受け止める”
って。
あの時の俺は、梨那の抱える闇について、漠然と、俺とは全く違うものを見ながら生きてきたんだろうな、ぐらいまでしか考えられなかった。
それでも、一度決めたことを曲げるのは男じゃない。
俺は、梨那と繋がれた左手を見て、確かに彼女との繋がりを感じる。
それから、ゆっくりと視線をあげ、目の前にいる甲斐の真剣な瞳を見つめ返す。