これからもずっと君のとなりに。
「…俺には、梨那の抱える闇の大きさは想像できない。だけど、初めて梨那と会った日に決めたんだ。」
一言一句、しっかり言葉にして伝えていく。
「何があっても梨那のそばにいると。そして、俺の全てで梨那を受け止めるって。だから、俺に梨那のことを教えてほしい。頼む。」
俺は思いっきり頭を下げる。
誰にでも言える、あまり重みのない言葉かもしれない。
それでも、今の俺の気持ちは、精一杯伝えたつもりだ。
「…頭を上げて、望月君。むしろ、頭を下げなければならないのは、私達の方なんだから。」
え…?
どういうことだ…?
甲斐の発言に、俺の頭は少し混乱した。
「意味分からないよね。でも、望月君がいなければ、梨那を完全に闇から引っ張り上げられないの。梨那の唯一の人でなければ。」