これからもずっと君のとなりに。
…梨那の、唯一の人……?
それってつまりあれだよな…
俗に言う運命の人みたいなやつだよな。
確かに、俺にとって梨那は唯一の存在だけど、どうして、梨那にとって俺が唯一の存在かどうかが分かるんだ…?
ましてや、第三者の甲斐が…
「…分かるよ。最初に会った時に茉依が言ったよね?梨那は自分のことを知らない人には心を開かないって。望月君が初めてだったんだよ。人前で涙を流したのは。それはつまり、心を開いた証拠。」
甲斐は優しい顔で眠る梨那を見つめている。
「それに、あの子が恋したことなんてないからすぐにピンと来たよ。自分で気づいてるかは分からないけど、少なくとも望月君のことは特別な存在だと思ってるはずだよ。」
…確かに梨那は、俺のことを特別な存在だと言っていた。
だけど、彼女の方は余裕たっぷり。