これからもずっと君のとなりに。
いくら天然鈍感無自覚とはいえ、恋愛的に好きな相手にとる態度ではないような気もする。
…ようは自信がないだけなんだけどな…
「自信がないって顔してる。」
甲斐は、少しだけ目を細めて微笑んだ。
「さっきから、なんで俺の考えていることが分かるんだ?エスパーか?」
「何言ってんの。望月君、考えていることが顔にだだ漏れだもの。私、人を観察する力くらい備わってるから。」
…ほんと、何者だよこいつ。
縄倉も須藤も梨那もだけどさ…
いくら、俺が分かりやすいとはいえ、鋭すぎねーか?
「私は、何者でもない、甲斐 愛乃だよ。とにかく自信持って。私達だけじゃない。その揺るぎない瞳の強さは、他の“みんな”も認めたんだから!」
俺は、甲斐の勢いある言い方に圧倒されて、思わず頷いた……
そして、甲斐がその後に、
“ありがとう、望月君…”
とポツリと言ったのも聞き逃さなかった………ーーー