これからもずっと君のとなりに。

これから自分の力で未来を切り開こうとしていたところで、その命が奪われた………ーーー




そんなきょうちゃん達を死なせてしまった私が、幸せになっていいはずがないんだ………




「…梨那ちゃん?」


気づけばあゆみちゃんが小首を傾げて私の方を見ていた。


「ん?何?」


「あ…ううん、別に何っていうわけじゃないの…。ただ、梨那ちゃん、式の間中ずっとどこか心ここにあらずって感じだったから…」


慌てて首を横に振りながら話すあゆみちゃん。


「…まあね。校長や理事長の話なんて聞くだけ無駄だから、考えごとしてただけ。」


私は一つ大きく屈伸してから歩き出す。


今日は午前中で授業終わりだよね…手紙でも書こうかな。


そんなことを考えていると、私達の間を夏らしい風がかけていく。
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