これからもずっと君のとなりに。
「これから行くのは、今住んでいる俺の家ね。」
私は、相変わらず真っ暗な夜の道を窓からぼんやりと眺める。
車内に聞こえるのは、車のエンジン音と空調の音だけ。
私はゆっくりと目を閉じた。
もう夜中の一時を回っている。
私はやがて襲ってきた眠気に吸い込まれるように眠りに落ちた………
眠りに落ちる直前、家に着くまでの間だけどおやすみ、というあいつの声が聞こえた気がした………
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「んっ…」
体がふわりと浮くような感覚に目を覚ます。
「あ、おはよう、梨那。起こしちゃった?ごめんね。でも、これで僕が無理やり起こす必要もなくなったからよかった。」
…起こしちゃってごめんね、なんて思ってもないくせに。
これから彰が何をしようとしているのかくらい分かる。