これからもずっと君のとなりに。
「…じゃあ、梨那ちゃんは裏の世界の人ってこと…?」
…っまさか。
涼太の問いに、梨那を抱きしめる力が強くなる。
しかし、当の三人は動揺する素振りも見せず、表情も変わることはない。
「…そうとは言ってない。暴走族とかに入ってたり、喧嘩してるわけでもない。ただ、そう言った情報を集めようと思えばいくらでも集められる。」
と、須藤。
「私達が学校に通っているのは、勉強するためでも、恋するためでも、部活をするためでもない。私達…ううん、梨那が“アレ”を思い出して、苦しまないため。」
と、甲斐。
「だけど、結局どこにいようと梨那は“あの人達”を思い出してては苦しんでる。私達はいつもそばにいるのに、結局何もしてあげられないの…」
と、縄倉。
そう言う縄倉は、見た目に合わず、少し泣きそうな顔だった。