二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
番外編

東山目線

今日から一人新入社員が配属になるらしい。

ここの部門は毎年数人の新入社員が配属になる。システム部門のいわゆる現場なので、全体を見渡せるし、新人には勉強になるという理由だろう。
ただ今年は女の子一人だけらしい。今年度の新人はは研修期間が1年近くあったため、ほとんどが本社配属になったとのことだ。そんな中、本人の希望で1~2年はベンダ常駐で勉強したいと申し出たらしい。恐らく、俺は触接の指導係ではないがラーニングテストでバグ等が出た場合は
俺が相談に載ることになるだろう。

課長に連れられてきた彼女は少女のような佇まいで、あどけない。

まあまあ背も高く、スッとした印象ではあるものの、小顔であるが丸顔で色白でクリっとした目が幼さを強調している。21歳にしては子供に見える。

大丈夫か?というのが最初の印象だ。男、いるのかな。ここの職場の連中も、もしかしたら狙う輩が出てくるかもしれない。

しかし、実際は、思いのほか逞しく、1カ月もたつ頃には、大分慣れた様子で、ベンダ常駐のビルとこっちのビルを行ったり来たりしながら、元気な笑顔を見せて働いている。

そんな彼女に、職場のみんな、「愛海ちゃん」とちゃん付けで呼び、俺らのチームの比較的若いヤツらは、愛海、と呼び捨てで呼ぶやつもいる。本人は特に何も気にしない様子だ。俺ももれなく、愛海と呼ぶようになる。
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