二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
2か月たつ頃には愛海が担当していたプログラムに目途がついたらしく、試験をしたい、と俺に相談してきた。テスト環境を使うには、他の試験との調整が必要だ。それに、今ある環境に少しだけ手を加える必要がある。最初だけ俺がやってみせて、あとは自分でやるように教えてみる。思ったとおり、飲み込みも早く、行動力もあるので、他のプログラムより優先的に試験をしてやろうか、という気持ちになる。
何となく・・・何となくだが、俺に聞いてくる回数も多く表情も他のヤツにむけるそれと違う気がする。好意をもってくれてるのかな、と少し自惚れ始めたころ・・・
「やっぱり東山さんって素敵ですね」
「・・・やっぱり?」
「はい。遠くで見ているときは見た目どおりの人かな、と思っていましたけど実際にお話しすると、中身も素敵です」
わかったような、わからないような言葉で褒めてくれる。
「ふふっ。褒めてくれてるならありがとね。」
というと、顔を真っ赤にして俯いている。
可愛い・・・
男慣れしていないのか、反応が初々しすぎる。
愛海を見ていると胸がキューっとする。仕事の質問をされるとき俺の席の背後から「東山さん、話しかけて大丈夫ですか?」と愛海の声がすると心臓がドキドキっと跳ね上がる。
ヤバくないか、俺。愛海に関わると、平常心じゃいられなくなる。