二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】

一回部屋を出ようとしたが、ふっと思いついて


「タバコ、吸うなら、一緒に出る?」

「ふふっ。大丈夫です。普段は吸わないので」

と言われる。あの飲み会以来、愛海がタバコを吸っているのを見たことがない。改めて、特別な愛海を見たな、と得した気分になる。

コンビニに昼食を調達して戻ってくると愛海がプログラムの確認をしていた。

「東山さん、多分OKだと思うんですけど後でチェックしてもらえますか?」

「了解。これチェックして、大丈夫だったら今日の作業は終了?」

「はい。大丈夫だったら終了です。」

「だったら今見るよ。早く上がりたいでしょ?」

「いえ、他の仕事もしようと思ってたので夕方までいるつもりでした。」

それじゃあ、先に食べちゃうね、と、コンビニで買ってきたおにぎりを食べていると愛海が近くに寄ってきた。

この前の飲み会の時に、誰々が、とか私の同期のコの職場では、とか他愛のない話を一緒にする。

愛海は、どちらかというと大人しい子だと印象があったが、一対一で話をすると気兼ねなく話ができるし、気を遣わなくて済む。特に会話がないときででも、気まずいと思うこともない。かなり年下がだが、とにかく、とても居ごこちが良い。改めて、いいな、と思ってしまう。お昼を食べて気が緩んでしまっていたがやばい、気を引き締めないと、たかが外れそうだ。
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