二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
「・・・・・
島田さんのことは、東山さんのせいじゃないですから。私が鈍すぎたんです。色々、反省しています」
「島田を信じたのって俺のせいでもあるのかな、って思ってるんだ。俺に不信感、あっただろ?でも、愛海は何も言わなかった。言えなかったんだよな。俺、それをいいことに、自分のことは全部曖昧にして愛海のことが好きで、愛海の側にいたかったんだ。本当にごめん。」
東山さんと付き合っていたのは、もうだいぶ前のことだ。島田さんとのことで、思い出すこともなくなっていたのにこうして向かい合っているとあの頃の東山さんへの気持ちを思い出して切なくなった。そして、島田さんとの間にあったことを東山さんが知っている事実が情けなくて悲しくて目が潤むのがわかった。瞬きすると、零れ落ちそうなのをごまかすように
「私が子供すぎて、恋愛の仕方を全然わかってから。」
と、努めて明るく言った。
「俺が、九州に転勤になる少し前、島田のところの課長とリーダーの話をたまたま聞いてしまったんだ。」