二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
私と付き合っていたとき、必ず始発で帰っていた。てっきり彼女が待っているからだと思ってた・・・。
「今日の打合せで、絶対に愛海に合って、愛海と話すって決めてたんだ。ずっと愛海のこと、忘れられなかった。すぐには無理だと思ってる。だけど、俺とのこと、考えてくれないか。」
「・・・・・」
返事をしない私に、東山さんも無言のまま私を見つめる。
「送ってくよ、家でご飯、待っててくれてるんだろ。」
「はい。ごめんなさい。でも、一人で帰れます。まだ早いし」
「ん。じゃ、駅まで」
二人で駅まで歩く。駅前の公園に差しかかったとき
東山さんに右腕をグイっと引っ張られてふわりと抱きしめられる。
えっ!?
東山さんにこんなことされたの初めてだ。
何度も抱かれたけど、こんな風に抱きしめられたことはなかった。
「愛海、大事にする。だからもう一度俺と付き合って」
「・・・付き合う・・・」
「また会ってほしい。今度はゆっくり食事でも。」
「・・・連絡しますね。」
何とか返事をして、その日は別れた。
あれから数日がたった。