二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】
東山さんの背中を見ながら歩くの久しぶりだな。変わってない。
「今日は打合せですか?」
「うん。飲みに行こうって話してたけど、ちょうど愛海見かけたから、抜けてきた。」
「だったら私大丈夫です。 一人で帰ります。」
「ううん。いいの。送らせて」
私は東山さんに連絡していないままだ。告白の返事もしていない。
「本当はね、愛海が通るかなー、と思いながらあそこにいたんだ」
「連絡なかったから、会いに来るしかなかったから・・」
「連絡しようと思ってました。東山さんと話、したいなって思ってました。
これからのこと、というより
あの頃のこと聞きたいと思ってました。」
「うん」
東山さんがふわりと笑う。
あの頃の、大好きだった気持ちを急に思い出して涙がこぼれそうになる。あの頃と変わらない笑顔にあの頃より東山さんが近くに感じる。この前、誠実に話してくれた。そのことが信頼にかわってきているのかもしれない。
だけど・・・あの頃、彼女の存在がつらかったことも忘れていない。