二度目は本物の恋をしよう【番外編追加】

「今度の週末、どこか行かない?」

えっ・・・どうしよう。付き合えない、と伝えようとしたのに。

「横浜、行かない?パンケーキ屋さん、リニューアルしたらしいよ」

「…‥」

「愛海を困らせるつもりはないんだ。今、愛海が混乱しているのもわかってるつもりだから。俺とのことは保留でいいから予定がないんだったら、出かけない?」

どうせ予定はない。東山さんと一緒に過ごすのは楽しい。出かけたい気持ちに抗えなくて、約束してしまった。

東山さんとは駅で待合せて一緒にパンケーキやさんへ。リニューアルして以前よりだいぶ可愛らしい外観になっているが、相変わらずの行列だ。1時間以上待つとのことなので以前と同じように公園で散歩しながら待つことにする。
横にならんだ東山さんがふわりと私の左手を握った。びっくりして東山さんの横顔をみると、私に目を合わせて

「初めて愛海と手つないだ。ずっとつなぎたかったんだ」

と小さな声で呟いた。

私もです。と心の中で言ったが声には出さない。東山さんがそんなこと思ってくれていたと、わかっただけで、もう十分だ。

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