real feel
時刻は12:50。
ピンポーンと玄関の呼び鈴が鳴った。
吉田先生なら鳴らさずに入って来るはずだから、違うだろう。
ということは……。
「はーい。主任、私が出ますね」
ドキドキしながら玄関へと急いだ。
「お待たせしました」
玄関のドアを開けると、上品で華奢な女性がまず目に入った。
主任が出てくると思っていたんだろう、驚いたように私を見つめているのは……。
「佐伯主任のお母様ですね。初めまして、私『蘭まひろ』と申します」
「あ、あなたが翔真の……。初めまして翔真の母です」
「蘭さん、ご無沙汰してます」
主任の弟さんも当然一緒だよね。
あの邦都市での異業種交流会以来だ。
「お久し振りです、祥平さん。お二人ともどうぞお入りください」
時刻は13:00。
今日は6人だからテーブルではなく和室でってことなので、私と主任が隣に座り、向かい側にお母さんと弟さんが座るという配置になった。
「貴浩兄さんがまだだな。父さんは時間には間に合うように戻ると言ってたんだけど」
4人で先に話を進めていていいものか、迷っている感じ。
妙に居心地の悪い空気が流れるけど、どうしたらいいのか分からない。
重苦しい雰囲気の中、主任がまた口を開いた。
「母さん、紹介するよ。彼女が俺の婚約者の、蘭まひろさん。同じ会社に勤めているんだ。な、まひろ」
「はい。佐伯主任には会社でもお世話になっています」
お母さんとはまだ会ったばかりだけど、ずっと暗い表情のままだ。
主任はずっと以前から、S・Factoryを継ぐつもりはないって言っているようだし、私が主任の婚約者だっていうことも認めてもらえていないような気がする。
「翔真がシャイニングを辞めるつもりはないっていうのは、蘭さんのせいなの?」
ピンポーンと玄関の呼び鈴が鳴った。
吉田先生なら鳴らさずに入って来るはずだから、違うだろう。
ということは……。
「はーい。主任、私が出ますね」
ドキドキしながら玄関へと急いだ。
「お待たせしました」
玄関のドアを開けると、上品で華奢な女性がまず目に入った。
主任が出てくると思っていたんだろう、驚いたように私を見つめているのは……。
「佐伯主任のお母様ですね。初めまして、私『蘭まひろ』と申します」
「あ、あなたが翔真の……。初めまして翔真の母です」
「蘭さん、ご無沙汰してます」
主任の弟さんも当然一緒だよね。
あの邦都市での異業種交流会以来だ。
「お久し振りです、祥平さん。お二人ともどうぞお入りください」
時刻は13:00。
今日は6人だからテーブルではなく和室でってことなので、私と主任が隣に座り、向かい側にお母さんと弟さんが座るという配置になった。
「貴浩兄さんがまだだな。父さんは時間には間に合うように戻ると言ってたんだけど」
4人で先に話を進めていていいものか、迷っている感じ。
妙に居心地の悪い空気が流れるけど、どうしたらいいのか分からない。
重苦しい雰囲気の中、主任がまた口を開いた。
「母さん、紹介するよ。彼女が俺の婚約者の、蘭まひろさん。同じ会社に勤めているんだ。な、まひろ」
「はい。佐伯主任には会社でもお世話になっています」
お母さんとはまだ会ったばかりだけど、ずっと暗い表情のままだ。
主任はずっと以前から、S・Factoryを継ぐつもりはないって言っているようだし、私が主任の婚約者だっていうことも認めてもらえていないような気がする。
「翔真がシャイニングを辞めるつもりはないっていうのは、蘭さんのせいなの?」