real feel
「そうなんだ……。そういえば『時間がない』って忙しそうにしてた。あっそうだ、高柳さんは?私とイチにぃがあの日呼び出されたのって彼女の嘘だったんだけど」
『高柳なら、無断欠勤してる』
……無断欠勤?
『高柳は小久保に利用されてるんだと思う。会社に出てこないなら俺にとっては好都合だから問題ない。それより、まひろは平気なのか?会社で』
「うん、大丈夫。なるべく広報から出ないようにって言われたけど。明日は外勤の予定が入っているし、会社の外なら噂話も耳にはいらないしね。でも不思議なんだよね」
『ん?何がだ』
ちょっと躊躇してしまう。
こんなことを翔真に言っていいものか。
だけど言いかけて止めるなんて、却って不信感を招いてしまう。
「小久保課長は私たちの関係をまだ知らないって、本当に?だって不倫が続いているのなら高柳さんが話していそうなのに。どうしてなんだろう……」
だって、高柳さんは翔真と寄りを戻そうと言い寄っていたけど上手くいかなかった。
小久保課長との関係を続けたくて協力しているんだとしたら、何故有力な情報を教えていないのだろう。
『……さあな。俺にはアイツが何を考えているのかなんて分からないし、どうでもいい』
どうでもいい……ね。
私を安心させるために言ってるんじゃなく、本音で言ってると分かる。
「翔真の"極秘任務"っていうのが気になる。私にも何か手伝えたらいいのに」
私が下手に動くと邪魔になるんだろうけど。
翔真の役に立てることって、何かないのだろうか。
『今は大人しくしといた方がいいだろうな。俺のために何かしたいと思ってくれるのなら……。イチにぃをなんとかしてくれ』
「なんとかって……イチにぃがどうかしたの?」
『俺はもう我慢の限界にきてるのに、まだダメだって。俺は会社で早く婚約のことを公表したいのに"K作戦"が決着するまでは許さないだとさ。融通が利かない上司は嫌われるぞって言ってやれよ』
ちょ、ちょっと。
そりゃ私だって早く公認されたいとは思うけど。
「多分、理由があるんだよ。よく分からないけど、イチにぃと小久保課長の間には確執があるみたいだし」
『俺はもうそんなに長くは待てないからな!決着をみたらその日の内にでも公表してやる。まひろは俺の女だってな』
『高柳なら、無断欠勤してる』
……無断欠勤?
『高柳は小久保に利用されてるんだと思う。会社に出てこないなら俺にとっては好都合だから問題ない。それより、まひろは平気なのか?会社で』
「うん、大丈夫。なるべく広報から出ないようにって言われたけど。明日は外勤の予定が入っているし、会社の外なら噂話も耳にはいらないしね。でも不思議なんだよね」
『ん?何がだ』
ちょっと躊躇してしまう。
こんなことを翔真に言っていいものか。
だけど言いかけて止めるなんて、却って不信感を招いてしまう。
「小久保課長は私たちの関係をまだ知らないって、本当に?だって不倫が続いているのなら高柳さんが話していそうなのに。どうしてなんだろう……」
だって、高柳さんは翔真と寄りを戻そうと言い寄っていたけど上手くいかなかった。
小久保課長との関係を続けたくて協力しているんだとしたら、何故有力な情報を教えていないのだろう。
『……さあな。俺にはアイツが何を考えているのかなんて分からないし、どうでもいい』
どうでもいい……ね。
私を安心させるために言ってるんじゃなく、本音で言ってると分かる。
「翔真の"極秘任務"っていうのが気になる。私にも何か手伝えたらいいのに」
私が下手に動くと邪魔になるんだろうけど。
翔真の役に立てることって、何かないのだろうか。
『今は大人しくしといた方がいいだろうな。俺のために何かしたいと思ってくれるのなら……。イチにぃをなんとかしてくれ』
「なんとかって……イチにぃがどうかしたの?」
『俺はもう我慢の限界にきてるのに、まだダメだって。俺は会社で早く婚約のことを公表したいのに"K作戦"が決着するまでは許さないだとさ。融通が利かない上司は嫌われるぞって言ってやれよ』
ちょ、ちょっと。
そりゃ私だって早く公認されたいとは思うけど。
「多分、理由があるんだよ。よく分からないけど、イチにぃと小久保課長の間には確執があるみたいだし」
『俺はもうそんなに長くは待てないからな!決着をみたらその日の内にでも公表してやる。まひろは俺の女だってな』