real feel
『信じられない』とでも言いたげな軽蔑の混じった視線を投げかける小久保。
お前にそういう目で見られるとは……。
心外だな。

「お人好しのようでいて、その実よく分からない。そういう所に女は惹かれるのかもしれないな。隠れファンが多いくせに、それを鼻にかけず飄々としてるところも気に入らなかったんだがな」

「俺はお前の権力を後ろ楯にして自信過剰なところが、嫌いじゃなかったぜ。分かりやすくて扱いやすかったとも言うけど」

「……誉め言葉として受け取っておくさ。ま、そういうことだったら教える必要もなさそうだな。結構な有力情報だと思うんだけどな。蘭さんもフリーなら、ある意味チャンスなんだろうし。アイツにとっても」

は?なんだと!?

「やけに勿体ぶった言い回しだな。アイツって一体誰のことを言っているんだ」

「あれ?やっぱり気になるんだ。もっと素直になればいいのに。どうしても知りたいんだったら教えてやるけど……どうする?」

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