First Snow
美桜には大変申し訳ないがあの男が来るかもしれない二次会に参加するのは正直気がひける。

だが、私が行かないのも可笑しな話で茜を始めとする大学時代仲の良かった友人たちはなんとかして私を連れていこうとする。

や、今更気にし過ぎな私もどうかという話に発展するのだが。



「えーっと…うーん」

「純花だって会えたの久しぶりだし、二次会は美桜もウチらのところ来て飲めるんだから行こーよー」


純花行かないとつまらない…と口を尖らせて私の腕をブンブン振り続ける茜。

ねぇーお願いー、となんとしても私を帰そうとしない友人たち。


……まぁでもあの男が二次会に来るのかもわからないし、もしかしたらただの会社関係者とかだったら絶対来ないかもだし!

ここはポジティブに考えて参加を検討するべきだろうか。


「ね!!純花!行くよ!!」

「……わかった。終電までには帰るからね?」

「わーい!そうこなくっちゃ」



…思ったより自分が慕われていることに気付かされたところで私は渋々二次会だけ参加することにしたのだった。

この後とんでもないことになるとはつゆ知らず。






『それでは!!翔太郎くんと美桜ちゃんの結婚をお祝いして、二次会を開催したいと思いまーす!!!!』

『おめでとうー!!乾杯ー!!!』


二次会はホテルから少し離れたすすきの歓楽街の中のお洒落なバーを貸し切って行われた。
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