絡まる恋糸
何?!
無様ってなに?!
あたしのこと?!
ムカついたァァァァァ!!
あたしはぐるりと怖い顔で“奴”の方を向いた。
奴は金髪に背がちっちゃくてなんか学ランが輝いてて…どっかのお坊ちゃまみたいなやつだった。
「「「「「「きやーーーーッ!!荒木さまぁーーーーッ!!」」」」」
奴に向かって叫ぶ声が聞こえた。
叫んでいる方向を見るとかなりの人数の女子が…。
も…もしかして奴のファン?!
なんかいろいろなことが頭の中でぐるぐる声が出なかった。
荒木とか言うやつはあたしに向かって鼻で笑うとこう言った。
「まぁ、俺様が投げたボールが当たっただけいいと思いな?」
と…。
ンなァに??
俺様の投げたボールが当たっただけいいと思いなぁ??
ふっざけんじゃねぇ!!
体育館の出口側に歩いて行く荒木。
あたしはそいつのところまで全力疾走で走り…