欲しがりな幼なじみ
「仲良し、ねぇ……」
はぁー、と竹内くんは長いため息をついた。
片腕で目元を覆っているせいでその表情は見えないけれど、
相当参っているみたいだった。
「どうしても告白出来なくてさ」
ポツリと、そう呟くように言った竹内くんに、私は目を見開いた。
その子のことで、こんなにも悩んでいる。
竹内くんがどんなにその子のことを想っているのかが分かる。
一緒に委員の仕事をしていた時の姿とはまた違う印象で、
だからこそ、少し驚いた。
周囲より大人な竹内くんでも、こんなに悩むことがあるのか、と。
「長く一緒にいるのなら、その分向こうも同じくらい竹内くんのことを想っていそうだけど……」