欲しがりな幼なじみ
困ったように笑う竹内くん。
「……わ、私は由良くんのことは別に……」
「そう?でもさ、俺からすれば、佐々木に神田を捕まえてもらわないとすごーく困るんだよね」
そんなことを、言われても。
って、だから私に幼なじみのことを話したのか、竹内くんは。
少し違う点もあるけれど、私と竹内くんの立場はほとんど同じ。
そりゃあ、相談したくもなる。
「はぁ、これで佐々木も神田のことが好きなら解決したのに」
冗談ぽくそう言う竹内くんを、私はジトっと睨む。
「ごめんごめん」と彼は笑いながら謝った。
「でも、そしたら望み薄かな」
「え?」
「俺の幼なじみ、頑張り屋だから」