欲しがりな幼なじみ


だから私は、嘘をついた。





──由良くんの気持ちはどうなるの?


心の中で誰かがそう聞いてきた。


……気持ちも何も、由良くんの好きな人は私じゃない。

本当に?



『……意識しろよ、バカ』

『報われたいから』


『お前の、そういうところが、本当に腹立つ……っ』



本当に、そう思うの?


頭の中に浮かんだ1つの答えを、私は強引に消し去った。





じゃあ、どうして由良くんは私に冷たくしたの。




< 114 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop