欲しがりな幼なじみ


「お前、何したの」

「失礼だなぁ。何もしてないよ」



昨日の球技大会では、私が保健室から戻った時にはもうバレーの試合は終わっていた。

しかも1回戦負け。

だから私は本当に何もしていない。


球技大会委員の係で審判をしたぐらい。
あとは片付け。



それなのに何でだろう?と首を傾げていると、後ろから声がかかった。

「結佳」という聞き慣れた声。


由良くんと共に振り向くと、そこには志保がいた。




「おはよう、結佳。由良くんも」




私達に挨拶をした志保は、途端にニヤニヤし始める。

なに。どうしたの?



「随分とまぁ……面白いことになってるじゃない」

「はぁ?」

< 117 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop