欲しがりな幼なじみ
「お前、何したの」
「失礼だなぁ。何もしてないよ」
昨日の球技大会では、私が保健室から戻った時にはもうバレーの試合は終わっていた。
しかも1回戦負け。
だから私は本当に何もしていない。
球技大会委員の係で審判をしたぐらい。
あとは片付け。
それなのに何でだろう?と首を傾げていると、後ろから声がかかった。
「結佳」という聞き慣れた声。
由良くんと共に振り向くと、そこには志保がいた。
「おはよう、結佳。由良くんも」
私達に挨拶をした志保は、途端にニヤニヤし始める。
なに。どうしたの?
「随分とまぁ……面白いことになってるじゃない」
「はぁ?」