欲しがりな幼なじみ
ホッと一息ついて、オーブンから出てきたカップケーキ達をお皿の上へ移した。
1人3個作って、その内の1個は自分用。
あとはラッピングして家に持って帰るなり、友達に渡すなり自由にできる。
私のお父さんもお母さんも甘い物は苦手だから、
残りのカップケーキは由良くんに渡す予定。
「結佳、これめっちゃ美味しくできてるよ」
早速一口食べた志保は、目をキラキラと輝かせていた。
「私天才……?」なんて、珍しくバカみたいなことを言ってる。
そんな志保が可笑しくて、声を立てて笑ってしまった。
「それじゃあ、由良くんのとこ行ってくるねー」
「はーい。先にお弁当食べてるからね」