欲しがりな幼なじみ
"2番線の電車"という短いメッセージを読んで、
私は急いで階段を駆け降りた。
竹内くんのタイミングが良すぎて逆に怖い……けど、今は。
「萩原さんっ」
白いマフラーを巻いて、ホームで電車を待っていた萩原さんは、私を見るなり目を丸くした。
「えっ、佐々木さん?」
どうしたの?と、驚いたように聞く萩原さんに、「話があるの」と息を整えながらそう答える。
萩原さんが、私に話してくれたように、
私も萩原さんに話さないといけないと、
そう、思ったから。
「前に、由良くんのことをどう思っているか私に聞いたよね」
間もなく電車が到着するというアナウンスがホームに流れる。
「ごめんね、私、嘘ついてた」