欲しがりな幼なじみ
まだ間に合うのなら、言わせてほしい。
ずっと好きでいてもらえるように、頑張るから。
もう絶対、由良くんから逃げないって約束するから。
「私だけのものになって、由良くん……」
ポタポタと、涙がシーツにこぼれ落ちる。
そんな私に、由良くんは口を開いた。
「……今言ったこと、絶対、忘れんなよ」
「っ、ん……忘れない、から」
「じゃあ今からすることも、忘れないで、憶えてて」
え、と聞き返す暇もないまま、由良くんは私にキスを落とした。
突然のことに驚いて、でも、頭も心も満たされて。
「ん、ぅ……っ、風邪、移っちゃうから……っ」
なんとかそう言うと、由良くんは笑った。