欲しがりな幼なじみ
可笑しそうに小さく笑う志保。
身長は平均より高くて、手足も長くて、美人で大人っぽい志保が笑うと、なんだかわたしが照れてしまう。
「例えば、由良くんが結佳以外の女子と楽しそうに話してるところ見てなんとも思わないの?」
その言葉にまた首を傾げる。
由良くんは、本当は優しくてステキな男子だってわたしが1番よく知ってる。
だから、
「まぁ、モテて当たり前だよねってぐらいにしか……」
「あっそ」
つまんないなぁ、とため息をつく志保。
その時、後ろの方で声がかかった。
「結佳ちゃん」って。
聞き覚えのない声だったから、不思議に思って後ろを振り返る。
「……結佳、知り合い?」
「いや全く。初めましての人」