欲しがりな幼なじみ
前より男らしくなったのも、そりゃ由良くんが成長期だからだし。
今でも身長伸びてるみたいだし。
たったそれだけのことなのに、私ったら一々反応しちゃって、ほんと、
「……何やってんだろ」
ズキズキ、額を抑えながらため息をつく。
「こんなとこでなにサボってんだよ」
突然後ろから聞こえたその声に、私はビクッと肩を揺らした。
恐る恐る振り返ると、やっぱりそこには由良くんがいて。
うぅ、まったくどうしてこんなタイミングで……。
「ゆ、由良くんこそ」
ふいっと顔を逸らすと、由良くんが一歩近づいた。
額を抑えてる私の手を取って、顔を覗き込んでくる。