欲しがりな幼なじみ
問題はここから。
由良くんに好きな人がいる。
それを知って、私、どうしてこんなに落ち込んでいるの。
「志保、ラストラスト!」
志保が華麗なスパイクを決めて、見事一点先取。
ワッとその場が盛り上がる。
由良くんがモテる、ということはちゃんと分かっていた。
バレンタインデーにはチョコをたくさん貰っていたし、告白も何回かされているはず。
前に志保とこの話をした時には、何とも思わなかったのに。
どうして、今になってこんなモヤモヤするの。
……そういえば、前にもこんな気持ちになったことがあった。
保健室で、由良くんが他の女の子と一緒にいるところを見た時。
それと……