欲しがりな幼なじみ
「結佳っ!危ない!!」
その大きな声にハッとする。
気付いた時には、私はいつかの時と同じようにその場に倒れていた。
額がズキズキと痛む。
「大丈夫!?もう、だから言ったのに……」
心配と呆れ
2つの感情が混ざった表情を浮かべる志保に苦笑いをする。
「ごめん……保健室、行ってくる」
他のメンバーと交代して、私は体育館を出た。
額を抑えながらため息をつく。
嫌んなっちゃう。しっかりしてよ、私。
「あれ?佐々木、どうしたの」
「え、竹内くんなんで……」
着いた保健室の扉を開けると、そこには竹内くんがいた。
にっこり、柔らかく笑いかける竹内くん。