欲しがりな幼なじみ
「ボールがどこかに当たった?」
「あ、そうなの。おでこに……」
「氷のうあるよ。こっちおいで」
「うん」
さすがお兄ちゃん。
手際がいい。
やっぱり妹の面倒見てるからなのかな。
ひんやりと冷たい氷のうで額を冷やす。
コブにならないといいんだけど……。
「保健の先生はグランドの救護テントにいるんだよね。
で、ここにも誰かいないと困るから、俺がいるってわけ」
「俺、保健委員と球技委員掛け持ちしてるから」
と、そう続けた竹内くんに「なるほど」と呟く。
「でも1人で大変じゃない?」
「あぁ、保健委員と掛け持ちしてるの俺だけじゃないから」
「そうなんだー」
「もう少しで交代の時間だから来ると思うよ。3組の……」