完璧人間サマは私に夢中。
後期生徒会の方が前期生徒会より仕事が少ないと言っていたのに、私には後期の方が多く感じた。
理由は簡単。
ノートに写すという負担を感じない仕事だったのが、アンケートの集計というしんどい仕事に変わったからだ。
学園情報誌を作るには、たくさんのアンケートを集計しなくてはならない。
7人で分担しても結構な量だ。
その集計に加えて、私個人に仕事を渡してくる鬼もいる。
「はい、これよろしく。」
「…ユート先パイじゃダメなんですか。」
「トワの字の方がイメージに合ってるんだよ。
ユートの方が合うときはユートを使ってるけど?」
「そうですか。」
まだ集計残ってるのに!この鬼!!
甘く優しかったレオ先パイは、鬼上司と変貌していた。
私の名前を呼んでも昔みたいな甘い響きはないし、私を心配して仕事量を減らすこともなくなった。
私の中で柔らかく微笑んだレオ先パイがデフォルトだったはずなのに、今ではもう無表情のレオ先パイが当たり前だ。
普通に会話もできるし、目を合わせることもできる。
半年の甘いスイーツのような日々は、既に幻と化していた。