いたずらな入江くん


恥ずかしくて、今すぐ着替えてしまいたい。

じわりと涙が浮かびそうになったそのとき、

ゆっくりと振り返った入江くんに手首を捕まれて、そのまま引っ張られた。


彼は反対の手に持つチラシを台の上に戻したようだけど、まったく頭がついていかないわたしの手のなかのチラシはバサバサと床に舞っていって…………

──バタン

気がついたら………更衣室のなかへと、巻き戻されていた。

さっきとちがうことは、

その更衣室のなかにわたしだけじゃなくて………入江くんもいるということ。


そして、なぜか入江くんと壁に挟まれているということ…………。

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