ブルーDAY'S〜泣き笑いの日々〜
 本文:お前、今下北沢にいたりする?


・・・・・・え? 私は彼の顔を見た。彼は左の口角をかすかに上げて、怯えた表情を見せた。それでも私はすこぶる眠くて、「偶然とは必然です。」と何の脈絡も意味もないことを言って、どうにかぬくぬくの毛布を体に巻きつけようとした。彼も私が思った程興味を示さなかったので、すぐにまた私の体にでたらめに絡み付いて二人して即行爆睡。

 しかしこれでは終わらなかった。すぐにまたメールの着信が鳴った。今度は二人同時に起きて、仰向けの体勢で私がメールを開けると、彼は覗くように隣で見ていた。

 本文:ねぇ、もしかして別れた?

 意味不明である。高校時代からの友人で、最近飲みに行ったばかりの子からだった。
 「おい、電話してみろよ。」彼が言った。
 お互いに、そのメールから嫌ぁな予感をバシバシ感じていた。
 「もしもーし。」静かな部屋で友人の明るい声は、隣の彼にも聞こえる程響いた。
 「ねぇ、さっきのメールどうゆう意味?」でだし一発で本題に入った私の曇った声に彼女が一瞬うろたえたのを感じた。

 「いや、今彼氏と所沢にいるんだけど、プロペ通りであんた見かけてさぁ、M史君(彼氏)じゃない男と腕組んで歩いてたでしょ。」
 彼女の声に若干の非難を感じた。
もしかしたら浮気をしているのではと勘ぐっているのかもしれない。 
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