ブルーDAY'S〜泣き笑いの日々〜
 まぁ、これだけ人口がいれば似てる人がいても当たり前であって、そこに神の限界を感じるよね、もう思いつかないからちょっとくらいかぶってもいいかしら、っていう妥協と言うか手抜きみたいな人間くささになんだかホッとします。神様だって完璧じゃないのね。

 これまで私が体験した不思議の中には、幼いころ次女と露骨すぎる幽霊(兵隊さん)を見た事と、バイト帰りに横を通り過ぎたスクーターのとなりにぴったりと張り付くように白くぼやけた人の形した物体が、超ダッシュしてるのを数回見た。
あれはすごかった。速っっ!みたいな。多分、疲れてたんだろうなぁ、あん頃の私。
 そういった「なんだったんだ、今のは」的なもなはまま見ることがある。
私の場合、病的な妄想の産物にも思えなくはないが。

 あと、道端で突然占い師に呼び止められて「あなた、だめよ。今まで通りの道に戻りなさい。全てを壊すわよ、あなたの人生丸ごと。」と不可解なことを言われ、私は立ち止まった。私が怪訝な顔をしても、なんの力もなさそうな占い師のおばさんは一言、「彼には妻子がいるよ。」といった。ドキッとした。当時私には今とは別の恋人がいたにも関わらず、ひょんなことから仲良くなった美容師の店長に付き合ってほしいと言われていたのだ。私は迷っていた。
 どっちも好きだし、これは二股しか・・・いや、二股、いやいや、二股?と日々葛藤していたのである。
 恋人に妻子はありえなかったが店長はいい年だったのであり得なくはなかったが、その時はうかうか聞いてたら、占い師にぼったくられそうでそそくさとその場をあとにしたのである。
 しかしずっと、頭にその言葉がつっかえ棒していて、夜中だというのに店長に電話をするなり、「あなた妻子持ちじゃん。」となぜか断定的且つちょっと喧嘩腰に言い寄ると、なんとまぁあっさり白状したのだった。びっくりした。やはり私はアマンっぽいのか?ひとまず本物の占い師は、なんの変哲もないただのおばさんだったりするわけで、しかも吉祥寺なんていかにもな場所にいたりするのだなぁ、と関心したがまだいるのだろうか。当たり過ぎもちと恐いな。
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