COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―
私はきっと、
彼を傷つけていないという確証を必死に得ようとしているんだ。
そんなことをしているうちに
気付けば、遮光カーテンの裾からほんのわずかに青白い光が漏れていた。
その綺麗な光が私のそんなずるい心をさらに浮き彫りにしていく。
こんな私、大嫌いだ。
じわっと視界が滲む。
ただ一つ、答えは出た。
私はもうこれ以上、彼を傷つけてはいけない。
こんな私に手を差し伸べてくれた。
いつだってその手が、言葉が私を優しく包み込んでくれた。
ベッドからそっと抜け出すと、寝息を立てる彼を振り返った。
美しい顔で眠る彼は、やっぱりおとぎ話の中の王子様そのものだった。
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