COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―
「皆さん、ごめんなさい…」
私の謝罪を受けて、昭香さんは何かを考えこむように、うーんと唸る。
『…花緒も話しにくいこともあるかもしれないし。
とりあえず今日はー…皆でご飯でも行っちゃう?』
皆に同意を求めるように見つめたあと、昭香さんはニコっと笑った。
『はいはい!行きたい!
最近忙しくて息抜きできてないしー!』
待ってましたと言わんばかりに、理央ちゃんが元気よく手を挙げる。
『優香先輩も行くよね!?ほらほら!!』
そう言って理央ちゃんは、優香ちゃんの手首を掴むと強引に上へ引き上げた。
『花緒先輩が行くなら、行く…』
彼女は操り人形のように挙げられた手を完全に無視して、私を見つめるとそう言った。