COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―

「それはそうと…まぁよくも今まで耐えたよね?基くんも。

あの大好きですビーム。普通の男なら3日ともたないわ!」

そうこう話しているうちに、バルコニーの入り口に辿り着くと扉を開ける。

この階のバルコニーは会社の中でも小さい方で利用者は少ない。
偶然にも今日は誰もいないようだった。

『結局耐えきれずに今に至ったわけですが』

ベンチに腰掛けると、雲一つない空を見上げた。
この様子じゃ、二人とも仲良くやっているようだ。

ベンチの上に手にしたカップを置くと背筋を伸ばすように伸びをした。


『…ところで、

そういう中島さんはどうなんです?』

「え?どうってこの通り、元気よ?」

彼は何も言わずにこちらをじっと見つめる。

その瞳は何もかも全てお見通しだ、とでも言っているかのようだ。

“そういうこと”ね。
この話の流れでシラを切るのはおおよそ不可能といっていい。

そして何よりも相手が悪い。
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