COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―
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目を薄っすらと開くと、いつもとは違う景色が目の前に広がる。
透けたカーテンから入る朝日の微かな光に包まれて、
部屋の中は夜の表情とはまた違う、まるで夜明けのような独特な空気に包まれていた。
時が止まったような静寂の中、私を背後から包む体温に気付く。
「…起こしちゃった?」
顔だけで後ろを振り返ると、愛しい彼の顔が間近にあった。
私の人生の中で一番幸せな朝かもしれない。
そんな事をぼうっとした頭で考えていると、彼の掠れた声が降ってくる。
『ううん、大丈夫。
…体、平気?』
まだ微かに体の芯に残る熱。
好きだと呟く彼の声が今もまだ耳に残っている。