COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―
CAFE MACCHIATO
*CAFE MACCHIATO ≪昭香≫
「あー…完全に呑みすぎたよねぇ…」
薄っすらと目を開けると、頭がとても重くて、ズシズシと重い痛みが走る。
不快な痛みに耐えながら身体を起こすと、枕元へ置かれたスマートフォンの画面を点灯させた。
「15時…」
昨日は、久しぶりに優香と二人で色んな話を出来たのが嬉しくてつい深酒してしまった私は、
結局優香の家で朝まで呑み明かし家に辿り着くなりベッドへダイブした。
酔いが回っていつもより陽気に笑う優香の笑顔を思い出すと、口元が緩む。
「楽しかったな…」
そう呟くと、寝癖でまとまりが悪くなった髪の毛に手櫛を通しながら窓際へ向かう。
カーテンの隙間から手を差し込み窓を開け放つと、雨の香りがふわりと部屋の中へ舞い込んできた。