COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―

会社の自動ドアが開くと、いつもの喧騒に包まれる。
入退場ゲートに社員証をかざすと、ピッという電子音と共にゲートが開いた。

『そういえば今日からお昼のお弁当かわりますよぉ!
花緒先輩とリサーチしたんですけど、すっごーくおいしいですよー!』

理央が振り返りながら笑う。

『あ、少し聞いた、カロリー計算もされてて
味もいいって花緒が』

背後から昭香先輩が顔を覗かせた。


私たちの課ではお昼はお弁当を取っている。

「そうなんだ、楽しみ」

『あ、あとー。オーナーが配達に来るみたいなんですけど
その店っていうのが…』

そう理央が言いかけると、前方から声がした。
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