COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―
「ですよねー…あは…」
そんな怖い顔する!?
いつも突然現れるからじゃん!
心の中で少しむっとしながら、言葉を絞り出す。
有松さんの迫力のある顔面から目線を外す。
白のカットソーにブルーのカーディガンに焦げ茶のチノパン。
意外とカジュアルなんだなぁ…
でもこれはこれで似合ってるかも。
そんなことを考えていると、再び有松さんが口を開いた。
『パン屋…楽しみだな』
「…そうですね」
そう言って彼は顔をしかめる。
いや、表情怖いんですけど!!!!
ぜんっぜん楽しみな感じに見えてません!
もうこれ以上会話も続く気がしないし!!
どうしよーーーー。
新たな話題を頭の中でぐるぐる探す。
その時、明るい声が耳に届いた。