COFFEE & LOVE―秘書課の恋愛事情―
彼は私の中へそれを沈めると、何かが吹っ切れたように私を激しく求めた。
突き上げてくるような快楽に体中が襲われる。
声にならない声が漏れるのを止められない。
うわ言のように名前を呼ぶと
彼は私を強く抱き締め、首筋に顔を埋めた。
押し寄せるそれから逃れるように体が跳ねると
私の動きを封じ込めるように、抱きしめる力が一層強くなる。
『…っ』
彼の息遣いが荒くなると、ぐっと深く腰を沈ませた。
それを合図に、私の動きを縛る腕の力が緩む。
その頃には心に渦巻いていた感情は嘘のように全て消えていた。
残ったのは、まるで脳が痺れているような。
炭酸の泡が弾けるようなジワジワとした感覚だけ。
彼の肌の感触が私の体から離れようとするのを目を閉じたまま感じて、
海の奥深くに沈んでいくように私は意識を手放した。