気づけば彼らの幸せはそこにあった
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「結婚おめでとうございます。桜井さん、秋奈さん」
「おう、来てくれてありがとな」
「賢人くん、なんかまた背が伸びたんじゃない?」
「はは、さすがにもう伸びてないですよ。いつの記憶ですか?いつまでも俺は中学3年生じゃないっすよ」
1年前、秋奈さんは目を覚ました。
桜井さんの呼びかけに応えるように。
──お前のおかげだ!ありがとう!
そんなふうにすげぇ喜んでいるスタンプと共に送られてきたメッセージに俺も嬉しくなったのを覚えてる。
あの日、俺の前になぜ秋奈さんが現れたのかは、秋奈さん自信も夢を見ていたと思っていたようで理由はわからない。
でも、きっと桜井さんを素直にさせるためだったんじゃないかなって思ってる。
「ねぇ、あの日くれるって言ってた絵。あの約束は有効?」
「もちろんですよ。今度お届けしますね」
「ふふ、楽しみにしてる。あたし賢人くんの絵、大好きだから」
どうやら「俺の事を好き」ではなく「俺の絵が好き」というのが正解らしい。
桜井さんのなんとも言えない勘違い。
一瞬でも喜んだ自分が恥ずかしい。
それでも、自分の絵がきっかけでこの2人がこうして結婚していることにこれ以上ない幸せを感じることができる。
「幸せになってください」
俺は、たしかにそこにあった幸せを手に入れた2人を目に焼き付けた。
「結婚おめでとうございます。桜井さん、秋奈さん」
「おう、来てくれてありがとな」
「賢人くん、なんかまた背が伸びたんじゃない?」
「はは、さすがにもう伸びてないですよ。いつの記憶ですか?いつまでも俺は中学3年生じゃないっすよ」
1年前、秋奈さんは目を覚ました。
桜井さんの呼びかけに応えるように。
──お前のおかげだ!ありがとう!
そんなふうにすげぇ喜んでいるスタンプと共に送られてきたメッセージに俺も嬉しくなったのを覚えてる。
あの日、俺の前になぜ秋奈さんが現れたのかは、秋奈さん自信も夢を見ていたと思っていたようで理由はわからない。
でも、きっと桜井さんを素直にさせるためだったんじゃないかなって思ってる。
「ねぇ、あの日くれるって言ってた絵。あの約束は有効?」
「もちろんですよ。今度お届けしますね」
「ふふ、楽しみにしてる。あたし賢人くんの絵、大好きだから」
どうやら「俺の事を好き」ではなく「俺の絵が好き」というのが正解らしい。
桜井さんのなんとも言えない勘違い。
一瞬でも喜んだ自分が恥ずかしい。
それでも、自分の絵がきっかけでこの2人がこうして結婚していることにこれ以上ない幸せを感じることができる。
「幸せになってください」
俺は、たしかにそこにあった幸せを手に入れた2人を目に焼き付けた。