彼はネガティブ妄想チェリーボーイ
とうとう壮行会が始まる。
体育館のステージの上に番号順に並ぶと、ちょうど俺は沙和のクラスと向かい合うような位置になってしまった。
ダメだ、消えていなくなりたい。
悲しくも、すぐ沙和の姿を見つけてしまった。
絶対に目が合わないように、視線を体育館の一番後ろの出口の上にある「非常口マーク」に向ける。
今、目が合うのは、怖い。
目が合った途端に、逸らされたら・・・と考えるだけでも心臓が縮む。
沙和と目を合わせないことだけを考えてたら、壮行会があっという間に終わった。
河合先生に軽く集合をかけられる。
「この後、荷物まとめたら中央昇降口出たところに集合しろ。出発予定は9時だ。」
もう8時50分前。
時間はない。
俺はチラチラ横目で沙和の姿を追っていた。
ああ、出口に向かってく。
バイバイ。
さようなら。
一度部員がそれぞれに散らばる。
俺も体育館を出ようとした。
「平良先輩!」
慣れない呼びかけにギクッとする。
1年女子だ。
3人もいる。
全然知らねえ。
手には黒と白の糸で編まれたミサンガを持ってる。
「応援してます、これ、編んだんで受け取ってください!」
差し出される。
全然知らないし、特別3人が可愛いわけでもないけど、単純に気分はいい。
「ありがとう。」
営業スマイルで受け取る。
と、「キャー!」と3人が盛り上がる。
すごい、アイドルの気分だ。
俺、モテてる・・・。
「頑張ってください!応援してます!」
そう言って1年女子3人は走って俺の前から去っていく。
体育館のステージの上に番号順に並ぶと、ちょうど俺は沙和のクラスと向かい合うような位置になってしまった。
ダメだ、消えていなくなりたい。
悲しくも、すぐ沙和の姿を見つけてしまった。
絶対に目が合わないように、視線を体育館の一番後ろの出口の上にある「非常口マーク」に向ける。
今、目が合うのは、怖い。
目が合った途端に、逸らされたら・・・と考えるだけでも心臓が縮む。
沙和と目を合わせないことだけを考えてたら、壮行会があっという間に終わった。
河合先生に軽く集合をかけられる。
「この後、荷物まとめたら中央昇降口出たところに集合しろ。出発予定は9時だ。」
もう8時50分前。
時間はない。
俺はチラチラ横目で沙和の姿を追っていた。
ああ、出口に向かってく。
バイバイ。
さようなら。
一度部員がそれぞれに散らばる。
俺も体育館を出ようとした。
「平良先輩!」
慣れない呼びかけにギクッとする。
1年女子だ。
3人もいる。
全然知らねえ。
手には黒と白の糸で編まれたミサンガを持ってる。
「応援してます、これ、編んだんで受け取ってください!」
差し出される。
全然知らないし、特別3人が可愛いわけでもないけど、単純に気分はいい。
「ありがとう。」
営業スマイルで受け取る。
と、「キャー!」と3人が盛り上がる。
すごい、アイドルの気分だ。
俺、モテてる・・・。
「頑張ってください!応援してます!」
そう言って1年女子3人は走って俺の前から去っていく。