彼はネガティブ妄想チェリーボーイ
病院に着いた時には、ばあちゃんはベッドの上に寝ていた。
午前中に手術を終えたようだが、思いのほかピンピンしている。
「まさか自分が階段を踏み外すと思わなくてねえ。」
そう言いながら笑う。
なんだ、元気だ。
俺と同じように、父さんも母さんも少しホッとしたようだった。
骨折した位置がまだ良かったようで、後遺症などの心配はなさそうだ。
「よかった」という気持ちももちろんあるけど、どこかで「ああ、今日がつぶれてしまった」という黒い気持ちも否めない。
また沙和を映画に誘わないとなー。
病室から見える真夏の日差し。
ため息をぐっと飲み込んだ。
午前中に手術を終えたようだが、思いのほかピンピンしている。
「まさか自分が階段を踏み外すと思わなくてねえ。」
そう言いながら笑う。
なんだ、元気だ。
俺と同じように、父さんも母さんも少しホッとしたようだった。
骨折した位置がまだ良かったようで、後遺症などの心配はなさそうだ。
「よかった」という気持ちももちろんあるけど、どこかで「ああ、今日がつぶれてしまった」という黒い気持ちも否めない。
また沙和を映画に誘わないとなー。
病室から見える真夏の日差し。
ため息をぐっと飲み込んだ。