素直になれない夏の終わり
「下着って最後に脱ぐものだから、必然的に一番上にくるってだけだよ」
確かに、カゴの一番上には下着があった。
「こ、この変態!!」
「だから、まじまじと見てないってば。たまたま見えただけ。何度も言うけど、俺は下着に興奮する性癖の持ち主じゃないから。下着フェチとかじゃないから」
だからって、へーそうなのじゃあ安心!とはならない。なるわけがない。
「……あっ、でもなっちゃんって、着痩せするタイプだったんだね。思ってたよりサイズあったから、そこには流石に胸が高鳴った。バストだけに」
「っ!!?ぜんっっっっぜん上手くないから!!!!」
「主張が強いと変なのが寄って来やすいから、なっちゃんが着痩せタイプで良かったよ」
「何言ってんのよこの変態!!」
津田の表情はちっとも変わらないけれど、夏歩の方は恥ずかしさで次第に顔が赤くなっていく。
そんな夏歩を見て津田は
「ほんと可愛いね、なっちゃんは。俺と付き合おうよ」
と言って、ヘラっと笑った。もちろん夏歩の返答は
「誰が付き合うか!!」